不良に口説かれて恋にオチました
「えっ…ここの観覧車って下が透けちゃってんの?!」
ええっ!!
なんか怖いんだけど…っ?!
向かい合って座るあたしを時雨はなぜかじーっと見ている。
「…希美、怖いわけ?」
「えっ?!な、なんで?」
ここで怖いって言ったら自分から観覧車乗りたいって言ったくせにって思われちゃうよね?
「すんげー隅っこに座ってるから」
「べ、べつに怖くないよ?」
「…嘘だろ」
「怖くないもん!」
「嘘」
「怖くな…」
「嘘をつく唇にはキスが必要?」
「んなっ?!」
あたしはそう言われて黙るしかなかった。
だ、だってキスって!!