不良に口説かれて恋にオチました
「無理」
時雨がそう言った瞬間、ぐらりと動いた。
「た、立たないでって言ったじゃん!」
あたしの隣に座りながら上機嫌な笑顔を見せる。
「なかなか希美の怖がる姿とか見れないからおもしれぇな」
うわっ!!
人が怖がる顔見て笑うなんて鬼畜…!!
「俺が隣にきたからには安心するだろ?」
「自意識過剰ってやつ??」
「いっぺん、黙るか?」
時雨の顔がぐっと近づいてくる。
「冗談!冗談デス!!…多分」
「あ?」
「ウソウソッ!!すっごい安心する!…本当に」
あたしはなぜか静かに言った。