不良に口説かれて恋にオチました
「うわっ!!何すんのよ…っ!!」
近くで見る時雨の顔はやっぱりかっこいい。
…まあ、遠くからでも十分それは分かるか。
「俺はおまえが彼女だと周りの奴等に言っても構わない。…むしろそっちの方がいい」
「だ、駄目だからっ!言わないでよね!!」
時雨と知り合って地味に気付いたこと。
それは時雨の隠れファンというものがいる。
そんな人たちを敵にはまわしたくないし!!
恐ろしすぎる!
「ねぇ、ところでさ…?」
「ん?」
あたしを抱き締める腕に力が籠もる。
「ちょ…っ!人が話すときに抱き締めたりするのはやめて!!」
「…やだ」
なんだと?!この野郎!!
不良と思われてる彼からは予想されないほど、あたしの前ではなぜか甘えキャラになってるような…?
「はぁ…もういいや…。」
あたしは諦めてその体制のまま疑問になってたことを言ってみた。