不良に口説かれて恋にオチました
今って逃げれるよね…?
「チャンス…ッ!!」
あたしは足音をたてないように玄関まで向かった…
────が。
「逃げるとかなしだからな」
そう聞こえて振り向いた瞬間、肩に担がれた。
ジタバタ暴れてみたけど、まったく無意味だった。
「最悪…」
再びソファーに座らせられた。
そして時雨は何かを手にしている。
嫌な予感しか頭に過ぎない…。
だってそれって…
「メイクおとしだよ…ね?」
ほんと嫌な予感しか…
「こっち向け」
今、メイクとったら終わりじゃん!!
あたしが希美だってしらばくれた所から怒るつもりでしょ?!
これは意地でも時雨の方、向かないんだからっ!!