壊して。愛して。
他人とヤるのも、彼氏でも
正直同じだと思ってた。
人の体温を感じたかった。
処女は卒業してるんだし、
なにも惜しいことなんて無い。
ましてや、おっさんじゃなくて
10代って、書いてあったし
私くらいの年代の人なら・・・。
理想は高かった。
私とする相手がどんな人
とか、全然考えてなかった。
考えられなかった。
自分があんな目にあうなんて・・
―――― 土曜日
授業が終わり、みんなは
すっかり放課後モード。
「明菜ぁー!
みんなでモール行かない?」
「ごめん、今日はパス」
せっかくの楓香たちの誘いだけど
今日は、約束してるしね。
駄々をこねだす楓香。
ほんと、可愛い・・・
「今度アイスおごってあげるよ」
「えー、いいの?
やったぁ!!」
「あ、急いでるから
・・じゃあね!」
やば、ちょっと遅れるかも
急いで電車に乗り込み
3つ目の駅で降りる。
「駅前のー・・」
あ、あった!
駅前の小さい広場。
けど、待ち合わせをしてる
人はたくさんいるし
土曜日ってこともあって
探し辛い。
青っぽいネクタイが
目印らしいけど・・・
まぁ、いいや。
探してくれるでしょ
時刻はあと少しで14時に
なろうとしていた。