Only You
「綾人らしくないよ。私にこういう生き方教えてくれたのあなたでしょう?私はきっとエルに相談したらこういう決断するだろうなって思ったからそうしたの。私の決断じゃない」
「いや、決断したのは琴美だ」
やや絶望的なため息をつきながら、彼はそう言った。
そんな綾人を見て泣きたいほど悲しくなる。
「いつでも私の中ではエルと相談して物事を決めてるの。それは、綾人が私に居なくてはいけない人だからだよ」
怒っている私を見て、綾人は受け取ったクッションを横にどかして私の方へ近寄ってきた。
綾人のかちっとした体が、私の体を包み込む。
その優しい感触を感じながら、私は言葉を続けた。
「綾人はここで暮らしててくれないかな?私、毎週でも帰ってくる。仙台での仕事は代わりの人が入って固定するまでって言ってたから、半年ぐらいで戻れるはずだよ」
(ほんの少し離れるだけ)
(心はいつだって綾人と一緒……私だって本当は死ぬほど苦しいんだよ)
たまらなくなって、彼の胸の中に顔を寄せた。
メソメソした部分を見せたくなかったけど、綾人の前でだけは本来の弱虫琴美でも許してもらえるかなって思って、遠慮なく泣いた。
「琴美……琴美。僕、君が離れてしまうのが怖くて。いつの間にか君より弱くなってる。今までは失うものなんかないと思って強くいられたのに。守りたいものが出来たら、とたんに弱くなった」
「綾人……」
「ごめん、琴美が決めた事を僕は全力で応援するよ。週末は息ができないほどキスしてしまうかもしれないけど、それは覚悟しておいて」
そう言った後、今までに無い強い口付けをされた。
本当に息が出来ないほど……っていう感じで。
「いや、決断したのは琴美だ」
やや絶望的なため息をつきながら、彼はそう言った。
そんな綾人を見て泣きたいほど悲しくなる。
「いつでも私の中ではエルと相談して物事を決めてるの。それは、綾人が私に居なくてはいけない人だからだよ」
怒っている私を見て、綾人は受け取ったクッションを横にどかして私の方へ近寄ってきた。
綾人のかちっとした体が、私の体を包み込む。
その優しい感触を感じながら、私は言葉を続けた。
「綾人はここで暮らしててくれないかな?私、毎週でも帰ってくる。仙台での仕事は代わりの人が入って固定するまでって言ってたから、半年ぐらいで戻れるはずだよ」
(ほんの少し離れるだけ)
(心はいつだって綾人と一緒……私だって本当は死ぬほど苦しいんだよ)
たまらなくなって、彼の胸の中に顔を寄せた。
メソメソした部分を見せたくなかったけど、綾人の前でだけは本来の弱虫琴美でも許してもらえるかなって思って、遠慮なく泣いた。
「琴美……琴美。僕、君が離れてしまうのが怖くて。いつの間にか君より弱くなってる。今までは失うものなんかないと思って強くいられたのに。守りたいものが出来たら、とたんに弱くなった」
「綾人……」
「ごめん、琴美が決めた事を僕は全力で応援するよ。週末は息ができないほどキスしてしまうかもしれないけど、それは覚悟しておいて」
そう言った後、今までに無い強い口付けをされた。
本当に息が出来ないほど……っていう感じで。