Only You
「遠藤さん、東京では笹嶋さんと付き合ってたんでしょ?」
仙台支社で総務やっている叶さんという女性社員には、何かとお世話になってる。
でも、この人は大の噂好きで、色々な車内のゴシップネタを集めるのが趣味みたいだ。
だからあまり個人情報は流したくないんだけど、綾人と付き合ってる事を 「た」と過去形にされた事が気になって、つい反応してしまった。
たまたま内勤な日は、彼女と雑談する為に私はコーヒー片手に叶さんの席で立ち話をする。
叶さんはしょっちゅう細かい雑用をやっていて、かなりアナログな作業が多かったけど、その方が暇つぶしが出来るからいいいんだと言っていた。
「ええ。まだ続いてますよ」
私は普通に事実を認めた。
変な噂になるぐらいなら私がハッキリと交際を宣言してしまった方がいいと思ったから。
それを聞いて、叶さんは驚いてちょっと私の顔を見た。
「え?東京からの噂だと、もう二人は別れて天海さんとよりが戻ったとか聞いたけど……嘘なんだ」
「東京からの噂はあんまり信じない方がいいですよ」
私はどうせ香澄ちゃんあたりが、まだ私に嫌がらせの意味を含めて噂を振りまいてるんだろうぐらいに思っていた。
仙台支社で総務やっている叶さんという女性社員には、何かとお世話になってる。
でも、この人は大の噂好きで、色々な車内のゴシップネタを集めるのが趣味みたいだ。
だからあまり個人情報は流したくないんだけど、綾人と付き合ってる事を 「た」と過去形にされた事が気になって、つい反応してしまった。
たまたま内勤な日は、彼女と雑談する為に私はコーヒー片手に叶さんの席で立ち話をする。
叶さんはしょっちゅう細かい雑用をやっていて、かなりアナログな作業が多かったけど、その方が暇つぶしが出来るからいいいんだと言っていた。
「ええ。まだ続いてますよ」
私は普通に事実を認めた。
変な噂になるぐらいなら私がハッキリと交際を宣言してしまった方がいいと思ったから。
それを聞いて、叶さんは驚いてちょっと私の顔を見た。
「え?東京からの噂だと、もう二人は別れて天海さんとよりが戻ったとか聞いたけど……嘘なんだ」
「東京からの噂はあんまり信じない方がいいですよ」
私はどうせ香澄ちゃんあたりが、まだ私に嫌がらせの意味を含めて噂を振りまいてるんだろうぐらいに思っていた。