Only You
　これは私の弱さのせいでもある。
　強がって言ったセリフは、全部私自身の弱さを隠すための嘘だった。
　いつでも会うなり泣きたいぐらいだったのに、彼の前で笑顔を絶やすまいとした。

　勢いで言ってしまった別れの言葉。

　万が一私の勘違いで天海さんとの関係が単なる噂だったとしても、今日私が発してしまったあの言葉に綾人は深く傷ついたに違いない。

　たくさんの感謝をしたい人に対して、最悪な言葉を投げつけた。
　長坂さんを仕事のパートナーとして頼りにしていたのは事実だけれど、綾人に対する熱い思いとは全く別だった。

　今冷静になってみても、やっぱり私は常に……

「東京に戻りたい」
「綾人に会いたい」
「アパートで一緒にまた抱き合いたい」

こんな事ばかり考えていた。

もう手遅れかな……。

エル。

あなたならこの状況に陥ったらどうする？



お願い、私の進む道を教えて。
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