Only You
 こんな長い長い言い訳じみたメールと供に、私はエル宛にずっと未送信していたものを全て送った。

 ホテルに着く前、自分のアパートに少し立ち寄った。
 留守の間に可愛がってくれた植木鉢たちが元気なのを見て、綾人がきちんと私を待ってくれていたのが分かった。
 全てが私と一緒に暮らしてた時と同じ状態で、いつでもまた二人で暮らせるようになっていた。

 もしかしたら綾人は私をずっと……ずっと待っていてくれたんじゃないかって思った。
 天海さんとの事をきちんと確かめもせずに勝手に決め付けて、先走ってしまったけれど……ちゃんと綾人の口から聞くべきだった。

 少なくとも私が長坂さんに心を動かしたというのは嘘。

 別れたいというのも大嘘。
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