佳人な先生
「君が落ち着いたら
でいいんだけれど・・。」
芹沢さんが私の方を
向きなおって言った。
「兄の墓参りに
行きませんか。」
「・・・・。」
「すぐにではなく
1年でも2年でも
先でかまわないから・・。」
「・・・はい。
ありがとうございます。
気を使っていただいて・・・」
「いえ・・
兄も喜びます。」
「はい・・・。」
2人間に少し悲しい
雰囲気が流れた。
その雰囲気を
打ち破るかのように
芹沢さんが話し始めた。
「もしかして・・・」
「はい?」
「マミー好きだったりする?
あの甘い味でキャラクター
とか描いてあるパッケージの。」
「な、なんで
知ってるんですか?!//」
「あははは
やっぱり(笑)
いやね、兄が入院中に
ずっと飲んでたんだよ。
イメージに合わなくて
僕は笑ってたんだけど・・
学校に売ってたんだって
言ってね。
病室で毎日のように
飲んでいたよ・・・。」
「・・・
けど、瑞城先生は
私がマミーが好きなこと
知らなかったと思います//」
「どうかな。
君が思っている以上に
兄は君を見ていたのかも
しれないよ。」
そう言った芹沢さんは
うれしそうに微笑んでいた。