佳人な先生
ママに浴衣の着付けを

してもらって

自分で髪をアップにして

髪飾りをつけた。


高校のころは

ほとんど遊ばなかったから

髪飾りも少し

子供っぽいものばかり・・・。


その中から

なんとか使えそうな

ものを選んだ。



そしてふとした瞬間。


我にかえる・・・。




「まるでデートの
 準備みたい・・・」



ボソっとつぶやいて


自分の立場を自覚する。



私と芹沢さんとの

不思議な関係。



2人をつなぐのは

瑞城先生のことだけ・・・。



「瑞城先生と
 お祭り行きたかったな・・・」



鏡にうつる浮かれた感じの

髪飾りが目について

髪飾りをはずした。


着替えようかとも

思ったけれど・・・


もう時間もなかったから

そのまま玄関の前で

芹沢さんを待った。
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