佳人な先生
ベンチに座ったまま
まっすぐ前を向いて
芹沢さんが話しはじめた。
「兄も亡くなる
2ヶ月前ぐらいには
食欲もなくなっていて・・・
それでもマミーだけは
飲んでいました。
きっとあなたを
思い出していたんだと
思います。」
「・・瑞城先生は
どうして私の好きな
飲み物知って
いたんでしょうか。
実習棟は飲食禁止なので
飲み物を持ち込んだ
ことはないはずで・・。」
「たまたま見たそうです。
あなたが図書室で
毎日勉強しているところに
マミーを持って
現れた男子生徒がいたって。
毎日ではないけれど
男子生徒があなたの為に
マミーを買って
差し出すのを見ていたと。
なるべく
目を合わさないように
していたけれど
一度だけ図書室のあなたと
目が合ってしまったとも
言ってましたね。」
「私の気のせいかも
しれませんが・・・
その時の瑞城先生は
悲しそうな顔に見えました。」
「俺は何もしてやれないから
彼氏ができても何も言えない。
相手の男がいい加減なやつなら
無理にでも引き裂いてやる
ことだってできたのに・・・。
マジメないい生徒だったから
余計に辛かったな。」
「・・・私、
アンリ君に言われました。
『僕を誰と比べているの?
僕はあんなに
かっこよくないよ。
キリちゃんのことは
好きだけど
誰かのかわりは
イヤなんだ。』
って・・・。」
まっすぐ前を向いて
芹沢さんが話しはじめた。
「兄も亡くなる
2ヶ月前ぐらいには
食欲もなくなっていて・・・
それでもマミーだけは
飲んでいました。
きっとあなたを
思い出していたんだと
思います。」
「・・瑞城先生は
どうして私の好きな
飲み物知って
いたんでしょうか。
実習棟は飲食禁止なので
飲み物を持ち込んだ
ことはないはずで・・。」
「たまたま見たそうです。
あなたが図書室で
毎日勉強しているところに
マミーを持って
現れた男子生徒がいたって。
毎日ではないけれど
男子生徒があなたの為に
マミーを買って
差し出すのを見ていたと。
なるべく
目を合わさないように
していたけれど
一度だけ図書室のあなたと
目が合ってしまったとも
言ってましたね。」
「私の気のせいかも
しれませんが・・・
その時の瑞城先生は
悲しそうな顔に見えました。」
「俺は何もしてやれないから
彼氏ができても何も言えない。
相手の男がいい加減なやつなら
無理にでも引き裂いてやる
ことだってできたのに・・・。
マジメないい生徒だったから
余計に辛かったな。」
「・・・私、
アンリ君に言われました。
『僕を誰と比べているの?
僕はあんなに
かっこよくないよ。
キリちゃんのことは
好きだけど
誰かのかわりは
イヤなんだ。』
って・・・。」