佳人な先生
それから駅に

向かって2人で歩いた。


「そういえば
 芹・・・月冴さんって
 家ここから近いんですか??」


「ん?どうして??」


「駅前でいつも分かれて
 違う方向へ・・・」


「あぁ。そっか。
 いや実は車なんだよ。
 送ってあげても
 よかったんだけど
 いきなりじゃあ
 気を使うかなって
 思ってね。
 けど、そろそろ
 乗って行きませんか
 お嬢さん♪
 たまにはお茶だけ
 じゃなく夜ご飯も
 一緒にどうかな??」



すごく優しい笑顔で

少しふざけたように

私に言ってくる月冴さん・・・。



「お嬢さんって(笑)
 なんかおじさんっぽい!

 ふふふ・・
 いいですよ♪」



優しい月冴さんの

笑顔に負けた私は

快く承諾してしまった。


「では、お手をどうぞ♪」


そう言って

月冴さんは私に

手を出してきた。



「それもおじさん
 っぽいです!///」



言葉で抵抗しながら

少し照れて戸惑っていると


「つかまえた♪」


って、

月冴さんは私の手を

自ら取って、

うれしそうに歩きだした。



月冴さんの手は

細くて長くてキレイで・・・



いつしかの瑞城先生の手を

思い出す・・・。



そしてそれと同時に

私の中のドキドキとする

気持ちにも気づかずには

いられなかった・・・。

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