佳人な先生
2週間が経った。


あれからも

月冴さんからの

連絡はなかった。


私は淡々と

日々日常を過ごす。


大学へ行き

バイトに行った。


神宮寺さんのブーケも


そろそろ作り始めなければ


ならない・・・


わかってはいるんだけど・・・。


花を前にため息をついた。


「どうしたの星音ちゃん。
 僕がブーケやろうか?」


店長が声をかけてくれた。


「いえ・・・
 やります。」


「そう?
 今のままじゃあ
 あまりよいものが
 できないんじゃない?

 一生に一度の
 結婚式のブーケだからね。
 素敵なものを花嫁さんには
 持たせてあげたい。
 そう思わない?」


「そう・・・ですね。」



「星音ちゃん。」



「はい。」



「今のままじゃあ
 ダメなんじゃない?
 奪うとかそういう
 のじゃなくてさ、正直な
 気持ちを伝えることは
 大事なことだと思うよ?
 お互いのためにも・・ね。」


「・・・・。」


きっと店長は

気づいてるんだね。


私が月冴さんのことが

好きだということに・・・。
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