佳人な先生
月冴さんは

何も言わずに

持っていたカバンを

あけて1枚の折られた

紙を差し出してきた。



これが


2枚目―――。



私は手紙を

月冴さんから

奪い取るようにして

走ってその場を後にした。




走っている間



ずっと涙が



止まらなかった。




息が切れたころ

私は立ち止まり

呼吸を整えた。




そして私は

外灯の下で

そっと手紙を




開いた。

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