佳人な先生
耳に当てている

携帯からは

ガチャガチャと

いう音とか

ドアの閉まるような

音が聞こえていた。



アンリ君は

私を落ち着かせるように

ゆっくりと

なだめるように

他愛もない話しをしてくれた。



「キリちゃん。
 空見てみなよ。
 キレイな月が
 出てるよ・・・。」



私はぼぉっとした

頭を持ち上げて

キレイな丸い月を見た。




とてもキレイな月だった。


少しして

バイクの音が近づいてきた。


「キリちゃん!!!」


バイクを止めて

ヘルメットを脱ぎながら

アンリ君が駆け寄ってきた。



「・・ア・・ヒックッ・・」



私はアンリ君に


抱きついて


また泣きじゃくった。
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