佳人な先生

私と向き合った

月冴さんは

悲しそうに

微笑んでいた。



「あの・・・
　月冴さん・・・。
　私・・・
　感情にまかせて
　月冴さんを傷つけて
　しまって・・・
　本当にすいませんでした。」


私は月冴さんに

頭を下げた。


「いえ・・・。
　僕はいつも
　まわりのことを
　考えているつもりで
　でも、結局最後には
　自分のことしか
　考えていない・・・。
　
　もう・・・
　終わりにしましょう。
　これ以上、星音ちゃんを
　巻き込むのは
　よくないと思うから・・・。」



「巻き・・込む？」


月冴さんの顔を

見上げた。


月冴さんは

悲しそうに微笑んだまま。


そして私に両手を

伸ばして私のシャツの

ボタンを１つしめた。


「・・見えてるから。」



あ・・・

昨日の・・・



「あ、あの・・・」



なんていうの・・・？


アンリ君に押し倒されて

つけられたキスマークで

アンリ君とは何もなかったと

でも言うの？


私は何も言うことが

できずうつむいてしまった。