佳人な先生
それから

毎回クラブに行っては

ブザーを返して

帰りに貸し出された。


ずっと持ってれば

いいんだけど

なんとなく返しまう。

そしてまた受け取る。


その繰り返し。



瑞城先生も

特に何も言わなかった。


そして月日は流れて

夏になると

日も長くなり

ブザーの出番は

なくなった。



少しだけ

寂しく感じられた。





あの告白の現場を見てから


私の中でいろいろ考えたけど


やっぱり好きなものは


好きで・・・




近くにいるだけで


瑞城先生という人と


出会えただけで幸せだと


自分自身に言い聞かせる

ようになっていた。
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