佳人な先生
瑞城先生に会えるのは

授業と移動教室の時と

放課後の図書室から

たまに見かける程度だった。



一度目が合ってからは

目が合うこともなくなった。



試験の時の

合格祈願のお守りは

私の思い出の品になった。



初めて一緒にでかけた場所。



それが教師と生徒の関係で

あったとしても・・・。



私には大切な思い出。



そして月日は流れて


無事センター試験も終わり


私とアンリ君は


同じ大学へ通うことになった。



別に合わせたわけではなくて

学力的に同じだっただけ。


アンリ君はもうひとつ上の

大学を受けたけど

ダメだったらしい。



そうしてもうすぐ

卒業式・・・



私は瑞城先生に

気持ちを伝える・・・



その決心は変わらなかった。
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