佳人な先生
私は放課後の時間を

狙って学校へ向かった。



駅に降り立てば

出会った時のことを

思い出す・・・。




夕日を見れば

夕日に照らされて

キレイだった横顔を

思い出す・・・。



門をくぐれば

あの極上の涙を

思い出す・・・。




実習棟を見れば

あの抱きしめられた

日のことを真っ先に

思い出す・・・。

ずっと2人きりで

勉強を教えてもらった

ことを思い出す・・・。





私の高校3年間は

すべて瑞城先生で

埋め尽くされていることに

気づかされる・・・。







私は思い切って

実習棟準備室のドアを

ノックした。

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