佳人な先生

一通り最近の

話しをしたあと

湖西先生に聞いた。


『瑞城先生は・・・』


と・・・。


湖西先生は

何も言わずに

机のほうへ歩いて行き

引き出しから

封筒を取り出して

戻ってきた。


「今日、瑞城先生を
　訪ねてくる人が
　いたら渡して
　欲しいと頼まれてたんだ。」


「え？」


「理由は教えてくれ
　なかったけど
　瑞城先生は
　桐乎が卒業した年の
　夏ごろに学校を
　辞めたんだよ・・・。
　で、それを預かった。」


「そう・・なんですか・・。」


私は封筒を受け取った。


湖西先生は少し

寂しそうに話しを続けた。


「教師としてとても
　尊敬していたし
　とても残念だったよ・・・。
　まぁ最後の方の
　数年はちょっと
　荒れてたけど・・・。
　ちょうど桐乎が入学して
　きたころからかな・・・。」



「以前は違ったんですか？」


「うん・・。
　とても優しくて
　生徒思いな・・・
　悔しいぐらいモテまくり
　の先生だったな（笑）」


「そうだったんだ・・・。」



瑞城先生に何が

あったのだろう・・・。



私は湖西先生には

悪かったけれど

適当に話しを切り上げて

学校を出た。



そして私は神社へ

向かった。



なんとなく

封筒を神社で

開けようと思ったから。



瑞城先生と唯一

出かけた場所だから・・・。