君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
「まぁ、仕事が終わったら真っ直ぐに来るでしょうけどね」



「だね。あ、雅さん、手紙読まないんですか?」



「……手紙?」



「ほら、手に握り締めてるじゃないですか。お姉ちゃんからのラブレター」







ふいに右手を見ると、その中には数10分前に杏奈から受け取った水色の封筒がクシャクシャになっていた。





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