君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
どうして、涙を流すの?



私は、生きているのに。



ここで、息をしているのに。







長い沈黙を破り、重い口を開いたのは藪内先生だった。







「杏奈ちゃん、落ち着いて、聞いてくれる?」







聞いてはいけないと、心の中で警告音が鳴り響いている。





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