君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
あの頃みたいに、1人ぼっちじゃないんだ。







そっとピアスに触れると、冷たい感触が指に伝わった。







院長室前に着くと、ゆっくり深呼吸をした。



息を吐いて、吸って。



それを5回くらい繰り返し、ドアノブに手をかけたとき――……










「杏奈さんの病気の進行が随分早くなっています」










という、信じられない言葉が聞こえてきた。





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