君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。
【くすぐったいよ】



「ハハッ、そうか?」







だけど、みーくんは手を離さない。



こんな風に人と接するのも、温かい気持ちになれたのも、久しぶりだった。







「杏奈、病室に戻る?」







……もう?



戻りたくない。



まだここにいたい……。







そんな思いを断ち切る為、遠くを見たけど、すぐに見なければ良かった、と後悔が私を襲う。



みーくんを見ようとしても、目線は3人を捉えたまま……。




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