龍太郎一味のご無体な学園生活
振り解けない腕。

振り解くどころか、そのまま引き千切られそうだ。

駄目だ、事故る…!

覚悟を決めたその時だった。

「!?」

男性はまたも、目を疑う光景を目撃する。

こんな真夜中の寂れた道路の真ん中に、ツナギ姿の男が立っていたのだ。

右手には、奇妙な形の剣。

彼はそれを振り上げると、車を壁に激突させようとしている子供目掛けて一閃!

「ア゛ア゛ア゛ァ゛ア゛ァ゛!」

咄嗟に男性の腕を放して回避する子供。

…何が何だか分からないが、今がチャンスだ。

男性はそのままアクセルをベタ踏みにし、その場を逃げ去っていく…。

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