龍太郎一味のご無体な学園生活
「生憎と」

ラロはいきなりその豪腕で、拓斗と龍娘の間に割って入る!

素早く飛び退く二人。

「黙って見ているだけってのは性に合わなくてな、見るだけより参加型なんだよ、俺は」

つまり、ラロも龍太郎に似たタイプらしい。

入学早々腕試しで龍娘に喧嘩を売った彼は、その勢いで弟子である龍太郎や拓斗にも勝負を挑みに来たのだ。

「まずは一番弟子の龍太郎先輩とやってみたかったんだがな…まぁ弟弟子から倒すのが順番としては正しいか?」

拳を鳴らすラロ。

「……」

拓斗は龍娘の方を見る。

許可なき他流試合や私闘は、龍娘流では認められない。

まぁ龍太郎はよくやっていたが。

拓斗の視線に、龍娘は頷く。

許可は得られた。

改めて、拓斗はラロに向き直る。

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