龍太郎一味のご無体な学園生活
「僕もさっき視線が合いそうになったので、思わず目を逸らしました…」
潜めるような声で言う渉。
「よく平気でいられます、彼…確か…」
渉は学生服の胸ポケットから手帳を取り出す。
春夏秋冬手記。
都市伝説探求者たる渉が、怪異や都市伝説に関して認めているメモだ。
「辻神 誠一郎…天神学園を唯一退学になったという、体育祭実行委員長の弟さん…」
同じ新1年生の日音子のような霊媒体質でもなければ、小岩井のような元幽霊の死神という訳でもない。
いたって普通の家庭に生まれた少年だ。
それが、何故『あのようなもの』を背負って正常のままでいられるのか…。
潜めるような声で言う渉。
「よく平気でいられます、彼…確か…」
渉は学生服の胸ポケットから手帳を取り出す。
春夏秋冬手記。
都市伝説探求者たる渉が、怪異や都市伝説に関して認めているメモだ。
「辻神 誠一郎…天神学園を唯一退学になったという、体育祭実行委員長の弟さん…」
同じ新1年生の日音子のような霊媒体質でもなければ、小岩井のような元幽霊の死神という訳でもない。
いたって普通の家庭に生まれた少年だ。
それが、何故『あのようなもの』を背負って正常のままでいられるのか…。