龍太郎一味のご無体な学園生活
渉が誠一郎に興味を持ったのは、誠一郎と同じクラスの1年生、日音子から相談を持ちかけられたからだった。

『クラスにとり憑かれている人がいる』

視(み)える家系の生まれである日音子は、天神学園でも名の知れた都市伝説探求者である渉に、何とか誠一郎を救って欲しいと助けを求めたのだが…。

「僕なりに調べてみました」

渉は手記を読む。

「天神地区の郊外にある山間の沼で、十数年前に幼い子供が溺死しています…その頃から、沼の付近を深夜通過すると、三輪車に乗ったずぶ濡れの子供の霊が追いかけてきて、沼に引きずり込むだの、車を事故に導くだのという怪談が流れ始めてますね…理事長の住んでいた土地に実際に流れた怪談だそうですが」

マジ話です。

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