龍太郎一味のご無体な学園生活
さて、クラスメイトで比較的親しいのがもう一人。

「……」

リグニアは誠一郎の席の方を見る。

…親しいとはいっても、いつものグループの中に、気がつくと紛れていたという感じの存在だ。

リグニア自身、あまり誠一郎とは話した事もないし、努めて関わろうとは思わない。

だってルートにも増して無口無表情だし、何を考えているか分からない。

以前、得意の能力で誠一郎を見ようとした。

左目の赤い瞳で、人のオーラを色のついた動物などのシルエットで見る事のできる能力。

だが誠一郎には何も存在しなかった。

見た目通りの平凡凡庸とした男子生徒なのだと…。

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