龍太郎一味のご無体な学園生活
とりあえずタクシーを捕まえて、二人は宿泊先のホテルへと向かう。

タクシーといっても、オート三輪を改造したような何とも言えずクラッシックなものだ。

「アイヨー、ドコイクカ?」

カタコトながら日本語で話しかけてくる運転手。

「ムジンロイヤルホテルまで」

しまじろうが行き先を告げる。

「ハイハイ、マカセテネー」

二人を乗せたタクシーは走り始める。

平気で目の前を通過しようとする人や車を、クラクション連打で追い払いながらのスリリングな運転。

いつ事故を起こすか冷や冷やものだ。

だというのに。

「オキャクサンタチ、ニポンジンカ?ヨウコソムジントウヘ!」

余裕でよそ見しながら話しかけてくる運転手。

「いいからっ!いいから前見て運転しろ運ちゃん!」

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