龍太郎一味のご無体な学園生活
間合いを取り、睨み合う両者。

<じゃあ今度はアンタの宿している力を見せてやりな>

レッドの内から声がする。

レッドにのみ聞こえる声。

生前は最強とうたわれた魔女、『時の魔女クロラ』。

「……」

レッドは彼女の呼びかけには応えない。

彼女の力…魔法を使えば、戦いには有利に働くだろう。

しかし、魔法を使えば魔法の源である魔力がすり減り、魔力とは魔女の生命力そのものである為、魔力が尽きる事は魔女クロラの消滅を意味する。

<砂糖菓子みたいな思考だね>

毒を吐くクロラ。

「うっせぇ、あんたの力は使わねぇよ」

「……?」

突然レッドが呟いた独り言に、龍太郎は構えたまま首を傾げる。

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