龍太郎一味のご無体な学園生活

拓斗達がこの屋敷の蔵で見た『あがすてぃあ』は、それとは別のものなのだが…。

「同じアガスティアの名が冠されているんだよ？ちょっと興味ない？」

拓斗の言葉にコクコク頷く小夜。

『そ、それで、拓斗君達は読んだの？その預言書』

小夜的には是非とも読みたい。

特に結婚の時期や問題点、配偶者との関係とか。

「いやぁ…ちょっと僕も興味あって読もうと思ったんだけど、蔵に入ってるのを喜屋武さんに見つかっちゃって…」

頭を掻きながら苦笑する拓斗。

流石に喜屋武家預言書とまでいわれるものだ。

おいそれとは他人に見せる訳にはいかないらしいが…。

「でも、今なら…見ろよ」

龍太郎が離れた座にいる喜屋武を指差す。

多くの生徒や教師に囲まれ、酒を飲まされたりして喜屋武はヘベレケ状態。

今なら邪魔されずに『あがすてぃあ』を読めるかもしれない。