龍太郎一味のご無体な学園生活
「やだなあ」

風が止み、再び誠一郎の瞳が長い前髪に隠れる。

「何で俺の仕業なのさ」

「だって誠一郎アンタッ…とり憑いてる怪異だか悪霊だかで絡んでくる生徒達を…」

「絡んだからだよ。何もしない人には俺も何もしない…ラロや龍太郎先輩達がやってる事と一緒だろ?」

まくし立てようとするリグニアに、誠一郎は穏やかに答える。

何もおかしくはないだろうと。

「で、でもっ…誠一郎君に憑いているのはっ…」

日音子が上擦るような声を上げる。

「誠一郎君にとり憑いている怪異は、本当に危なくてっ…生徒達にも、誠一郎君にも、本当に危なくてっ…」

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