龍太郎一味のご無体な学園生活
威力こそ然程でもなかったが、不意打ちの拳圧に二、三歩よろめく。

確かに他の教師や生徒に任せっきりだったとはいえ、アルベルトが龍太郎の修行を頼んでいたのは比較的短期間だった筈だ。

それが何時の間にこんな…。

力任せに結界を破るならともかく、結界越しに攻撃を仕掛けてくるとは。

これではどんな堅牢な防御も、軒並み貫通されてしまうという事だ。

「だったら…」

アルベルトの身に纏う空気が一変する。

様子見だった彼の気配が一転、攻撃へと転ずるものへと変わる。

殺気と呼ぶには緊迫感がないが、それでも生徒達を圧倒するには十分すぎる。

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