龍太郎一味のご無体な学園生活
言った途端に。

『たわけ』

決して怒号ではない、しかし厳しい口調で拓斗を叱る龍娘。

真面目でひたむき、努力家の拓斗を龍娘が叱ったのは、これが初めての事だ。

『つべこべ言うな。ゴールデンウイーク中の修行内容を伝えておくぞ』

「ろ、老師…」

『天神学園の校門の壁に長さ三尺の鉄棒を突き刺しておく、これを抜いてみろ』

「あの…老師…」

『重さ10キロの重りを、2メートルの高さの壁の向こうへ投げ上げろ。最終的には100キロの重りが投げられるようになるまで続けさせるぞ』

「無理です老師…僕にはもう、どんな修行をやっても…」

『これらは全て八極拳の門派・李氏八極拳の創始者である李 書文(り しょぶん)が実践していた修行だ』

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