龍太郎一味のご無体な学園生活

「そういえば同じ門下の拓斗君…ちょっと自信喪失みたいな顔してたよねぇ」

レヴィがアタリメにマヨネーズをチョイとつけながら言う。

「龍太郎に水を開けられたからかな？ちょっと心配」

「いやぁ…それは心配ないよ」

お初が笑う。

「あの子は…いえ、橘の家系の子は、線が細そうに見えて三人とも芯はしっかりしている子ばかりです。卒業生の和音君も、末っ子の花音ちゃんも、勿論拓斗君もね」

彼らの父親の代から橘とは縁のあるバルナが語る。

「彼もまたその血を受け継いでいます…ここで心が折れるような弱さは持ち合わせていませんよ」

バルナは橘の恩師として、和音の幸せな報告も聞いている。

是非とも拓斗には、その幸せに華を添えてもらいたい所だ。