龍太郎一味のご無体な学園生活
教頭室。

「悪いねぇ寒緋…ほら、龍娘ちゃんがもう七ヶ月じゃない?審判にはちょっと無理があるのよ…万が一試合中に選手の攻撃がお腹にでも当たったらコトだからね」

湯飲みを傾けながらお初が言う。

「確かにね…男の子だったかねぇ?じゃあ名前は霸龍闘(ハルト)で決まりだね、やっぱり鉄砲撃ちにするのかい?」

和菓子を楊枝で小さく切りながら呟く寒緋。

二人は教頭室のソファに向かい合って座っている。

「龍娘ちゃん、女の子が欲しかったらしくてね、第二子も作る気満々だよ。鬼龍(カイラン)ちゃんも時間の問題だわね」

そう言って朗らかに笑うお初。

「ならばその兄妹や夕城の双子がタイマントーナメントを目標として修行に励めるように…」

寒緋はスッと立ち上がった。

「今年の大会は伝説として語り継がれるものにしないとねぇ…審判の件、アタシが引き受けたよ」

< 1,694 / 2,031 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop