龍太郎一味のご無体な学園生活
生徒会室。

「いいですか、ユーリー先輩」

生徒会長のかなこが言う。

「タイマントーナメントで、魔物として恐れられているメル先輩が動きを見せれば、きっと誠一郎君も反応する筈です。彼が入学してから数ヶ月…次々と不良やヤンキーと言われる生徒達が錯乱状態になって発見されている…きっと誠一郎君の仕業である事は間違いないんだけど、尻尾を摑ませない…」

「そこでタイマントーナメント開催中に誠一郎が動けば、ユーリー先輩が現行犯で捕らえるって訳か」

涛波がかなこの台詞を引き継ぐ。

ユーリーが生徒会代表としてタイマントーナメントに出場したのはこれが理由。

独自の『正義』で学園の悪を粛清して回る誠一郎の尻尾を摑む為なのだ。

「やれやれ…」

ユーリーは溜息をつく。

「僕は裏方が性に合うんだけどね…」

< 1,696 / 2,031 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop