龍太郎一味のご無体な学園生活
そして翌日。

天神学園は早朝から長蛇の列が出来ていた。

最もリングに近いSRS(スペシャルリングサイド)席はとっくの昔に完売。

当日券は既に立ち見のみ、しかもその立ち見すら間もなく完売という事で、慌ててオペラグラスを購入してきて敷地外から観戦しようとしている者が多数。

学園の生徒、関係者は勿論、一般客やOB、OGも数多く見受けられる。

「きゃー!アリスカ先輩に啓太先輩じゃないですかぁ!」

思わず歓声を上げるのは七星。

卒業以来の再会となるアリスカと啓太は、エージェントらしくパリッとしたダークのスーツ姿だった。

「向こうで雛菊ちゃんと秋帆君にも会ったよ。相変わらずねぇ雛菊ちゃんは…あ、これ…」

アリスカが七星に手渡したのは、何やらズッシリと重いもの。

「実銃のマテバ6ウニカ…ジロー先生に、龍娘先生の出産祝いで頼まれたの。渡しておいて」

「実銃…」

顔が青くなる七星。

「もー…やめてよね、こういう危ない橋渡らせるの…私もうエージェントなんだから」

在学中はドラグノフを当たり前のように持ち歩いていた奴が、よく言う。

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