龍太郎一味のご無体な学園生活
審判の寒緋が見ている。

呼吸を整えながら龍太郎が見ている。

客席で思わず喜屋武が立ち上がっている。

花音が「よくも拓ちゃんにぃいぃいっ」とか叫んでいるのが聞こえた。

全てが遠い場所の出来事のようだ。

ボディブローは頭部への打撃と違い、意識が飛ばない。

いつまでも悶絶するようなダメージが続く。

そこから再び立ち上がるには…。

拓斗は客席…龍娘の姿を見る。

厳しい表情、しかし不安も焦燥も感じさせない凛々しい表情。

「そう…立ち上がるには…」

膝を震わせながら、拓斗はゆっくりと立ち上がる。

「戦いへの覚悟のみ…老師の言葉…」

「ああ」

龍太郎は笑みを浮かべた。

「知ってるよ」

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