龍太郎一味のご無体な学園生活
前大会覇者の翡翠に対し、ラロは現1年生の中では最強の称号を持っている。

というのも、拓斗に挑戦して敗北を喫して以降、彼は1年生の名の知れた腕自慢に軒並み勝負を挑み、これに悉く勝利していた。

今年の1年生とて、様々な種族が入学している。

人外、宇宙人、神の眷属、魔物、悪魔、ロボットまで。

それら全てに勝利し、彼は腕を磨いてきた。

龍太郎や拓斗が修行していたように、ラロもまた実戦の中で己を鍛え上げてきたのだ。

激しい炎の中で焼かれ、叩いて鍛え上げる銘刀のように。

彼の象徴でもある豪腕は、果たしてどのような進化を遂げたのか。

「…よくよく1年生との対戦に縁がある…」

腕組みしてラロと対峙する翡翠。

「天神最強を勝ち取る為に…翡翠の旦那、『食わせてもらう』ぜ」

拳を鳴らすラロ。

「それでは…」

審判の寒緋が右手を振り上げた。

「勝負、はじめいっ!」

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