龍太郎一味のご無体な学園生活
開始の声がかかった。

拳を握り締めて構えるラロ、川蝉を抜刀する翡翠。

「まずは小手調べ」

翡翠は無形の位のまま棒立ちになる。

「打って来てみろ。貴様の力を見極めてやる」

「…おいおい、旦那」

構えを解き、苦笑いするラロ。

「今この場において、俺とあんたは『生徒と教師』じゃないぜ?何で俺があんたの言う事を聞かなきゃならん?」

「そうか…」

軽く目を閉じる翡翠。

「ならば俺が行く」

「え?」

ラロが訊き返そうとしたのも束の間。

「!?」

予備動作すら見せず、翡翠は一気に間合いを詰めてきた!

「剣技…」

川蝉を引き付けるような構えから。

「露草」

鋭い刺突をラロに放つ!

咄嗟に右腕でガードするラロだが、その身は後方へ大きく吹き飛ばされた!

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