龍太郎一味のご無体な学園生活
巻き起こる大歓声。

「強ぇえぇぇぇっ!」

「圧倒的だよ翡翠先生!」

「流石覇者!」

「付け入る隙を与えねぇな!」

早くも勝敗が決したかのように大騒ぎとなるが。

「……」

翡翠は表情一つ変えずにその場に立っている。

わかっているのだ。

「ってぇ…」

ラロが立ち上がってくる事を。

「ほぅ…なかなかに頑丈だな。やはり峰打ちでは倒せんか…しかし露草を右腕に叩き込んだ。下手をすれば右腕の神経が切れて動かなく…」

言いかけた翡翠は。

「む…」

隻眼を見張る。

「…右腕の神経が…何だって?」

ニヤリと笑うラロ。

剣技・露草で貫いた筈の彼の右腕には、血の一滴も流れていなかった。

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