龍太郎一味のご無体な学園生活
こはくは、鈴木さんは、善は、琴子でさえも。

悪い夢でも見ているようだった。

夕城流宗主、何者にも屈する事のない剣豪が、マットにその身を横たえている。

昨年の決勝戦、龍太郎との死闘でさえ、こうも鮮やかなまでのダウンは奪われる事はなかった。

なのに、なのに…!

「侮るんじゃないぜ旦那!」

ダウンした翡翠にマウントパンチを敢行するラロ!

鈍器のような右拳が、鳩尾に、顔面に、何度も何度も叩き込まれる!

「俺は生徒である前に『神』だぜ?幾らあんたが強ぇったって、所詮は人間だろうが!傲慢も程々にしな!」

舞う血飛沫、響く打撃音。

リング上、凄惨な殴打が繰り返される。

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