龍太郎一味のご無体な学園生活
反撃すら儘ならなかった。

打たれる度にビクン!ビクン!と痙攣する翡翠の体。

意識はまだあるか。

いやそもそも生きているのか。

「おいラロ!やめな!」

思わず寒緋がストップにかかる。

タイマントーナメント公式ルール、『生命の危険に及ぶような攻撃の場合は、審判が試合を止める場合有り』。

審判である寒緋には、その権限が与えられている。

「夕城 翡翠失神により、この試合を終りょ…」

彼女が言いかけた時だった。

ラロの打撃音に混じって。

「奥義…」

翡翠の声が聞こえた。

「紅葬送(くれないそうそう)…!」

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