龍太郎一味のご無体な学園生活
で、ここはいつもの通り戦場のような学食。

「いやあ、役得だねぇ」

寒緋が月見そばを啜りながら呟く。

「どんな大金払っても、審判以上の特等席では観戦できないからね。眼福眼福」

「そんな理由で審判引き受けたのかい、寒緋先生」

ラルフが食べているのは相変わらず軍用レーション。

「まぁわからないでもないですけどね…こんな超常的な戦闘、他じゃ滅多にお目にかかれない」

ユーリーはコーヒーのみ。

静かにカップを傾ける姿が絵になる。

「で…準決勝に四人が勝ち進んだ訳だが…どう見る?」

ラルフが問いかける。

「アタシはスペシャルバカ一押しだね…個人的趣味というか、前に戦った縁というか」

寒緋がそばの器を置く。

「僕は翡翠先生だと思いますね…やはりあの人は最強だ。今回の試合を見て再認識しました」

静かに語るユーリー。

「俺は銀先生とメルのどちらかだな…準決勝第1試合に勝った方が、そのまま優勝と見ている」

そう言ってラルフは立ち上がる。

「元海兵の俺が言うのも何だがな…『魔』に関わる者には敵わんよ」

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