龍太郎一味のご無体な学園生活
それでも。

「こんな事、あっちゃいけない事だよ」

学園長の代行として教頭のお初が。

「残った私達が見苦しく狼狽してちゃいけないよっ」

生徒会長のかなこが。

何とか混乱した学園を取り仕切ろうとする。

「学園長も七星ちゃんも、みんな死んじゃった訳じゃない!学園校舎だって、五十嵐工務店がバッチリ元通りにしてみせる!だから絶望しちゃいけないよ!」

不安は付き纏うだろうに、一人気を吐いて生徒達を叱咤激励する生徒会長。

…成長した。

前生徒会長が座を退く時にはあんなにうろたえていたヒヨッコが。

「…もう私の出番は必要ないですかね?イリアさん」

「はい、失礼ながらそのようです、月様」

長い白髪とエプロンドレス姿の女性二人が、校門を遠ざかっていく。

「…ところで『様付け』禁止だと言いませんでしたか?イリアさん」

「お言葉ですがそれだけは聞けません、月様」

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