龍太郎一味のご無体な学園生活
「お家騒動に生徒の手を借りねばならんほど落ちぶれてはおらんわ、思い上がるな」

ザバッと音を立てて湯から上がる翡翠。

その逞しい背中の筋肉が、隆々と盛り上がる。

「貴様とて放蕩長兄と父親の不仲を、一人で解決したのだろう…貴様に出来て俺に出来ん筈がなかろう」

どこで耳にしたのか、翡翠は昨年の正月の丹下家での騒動も知っているようだった。

そのまま翡翠は歩いていく。

「長湯するほど年寄りではない…上がる」

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