龍太郎一味のご無体な学園生活

「えっとですね…」

顔を赤らめ、咳払いする喜屋武。

彼女の説明によるとこうだ。

温泉旅館に向かうバスの中で、喜屋武は雛菊に話しかけられた。

雛菊曰く、『喜屋武さんは磨けば光る原石なんだから、もっとお洒落しないと』。

そして『まずは見えない所のお洒落から』という事で、雛菊秘蔵の一品、ヒモビキニを半ば強引に譲られたのだ。

ヒモビキニのどの辺がお洒落なのか。

無理矢理握らされたものの、こんなもの着られないと返す喜屋武。

ならば一旦は預かるが、旅行から帰ってから着て見せてねと、雛菊はヒモビキニを引っ込める。

そして温泉でのドタバタの最中、雛菊はまんまとヒモビキニを紛失、それが橘家の洗濯物に紛れ込んだという訳だ。